HLA(ヒト白血球型抗原)技術情報用語集
HLAクラスII
HLA抗原は大きくクラスIとクラスIIに分類されます。クラスIIはマクロファージ、樹状細胞、B細胞などの抗原提示細胞に発現する細胞膜貫通タンパク質で、α鎖とβ鎖が会合した構造を取ります。古典的なクラスII抗原としてHLA-DR、DQ、DPの3種が知られています。クラスIIはDR、DQ、DPともにα鎖とβ鎖から構成されており、特にβ鎖に多型を多く持ちます。
クラスII抗原は、細胞外から取り込まれたタンパク質の分解産物であるペプチドと複合体を形成し、細胞表面に出てCD4陽性ヘルパーT細胞に提示します。クラスIとクラスIIをコードする遺伝子のローカス(locus)は、第6染色体短腕上にクラスター状に存在しています。
図 HLAクラスI、クラスIIの分子構造
(参考:小川公明:HLAの基礎知識1. MHC, 23(2):115-122, 2016)
関連リンク:Class IとClass II