アネキシンVはカルシウム存在下で膜リン脂質に結合するアネキシンファミリーのタンパク質です。この色素は細胞膜の内葉に存在するホスファチジルセリン（PS）に高い親和性を持っています。細胞のアポトーシス初期にはPSは細胞膜の内葉から外葉に移動し、細胞外環境にさらされます。このPSの移行を検出するのが、初期アポトーシスに特徴的なマーカーであるアネキシンVです。

アネキシンVは7-AADやヨウ化プロピジウムのような細胞生存色素とともに使用されます。PSの移行プロセスは膜の完全性が失われる前に起こります。細胞がアポトーシスを経てネクローシスへと進むにつれ、細胞膜が損なわれる結果として生存色素が細胞内へ移行します。そのため、初期アポトーシスを起こしている細胞は、アネキシンVに対して陽性、生存色素に対して陰性に染色され、アポトーシスによる死またはネクローシスは、アネキシンVと生存色素の両方に対して陽性に染色されることが特徴です。

• Annexin V
  細胞のアポトーシス検出に使用するアネキシンVです。標識タイプに、APC（AZ）、フィコエリトリン（PE）、FITC（FI）があります。
  
  
• Annexin V Binding Buffer
  アネキシンV色素、および7-AADまたはヨウ化プロピジウムと併用する等張緩衝液です。フローサイトメトリーによる初期アポトーシス検出に欠かせない、細胞表面のホスファチジルセリンへのアネキシンVの結合を促進する最適濃度のカルシウムが含まれています。
  
  
• Annexin V Apoptosis Detection Kit
  アポトーシス検出用キットです。Annexin V (APC、PE、またはFITC標識)、Annexin V Binding Buffer 、および7-AADが含まれています。細胞の初期アポトーシス（アネキシンVを使用）、および後期アポトーシスまたはネクローシス（アネキシンVと7-AADの両方を使用）を複合的に検出します。
  
  

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