ラーニングコーナー
2017/11/02
in vitroでのヒト & マウスT細胞の活性化と増殖「Dynabeads T-Activator CD3/CD28」
- 用途別細胞培養
Dynabeads™ T-Activator CD3/CD28は、CD3とCD28に対するモノクローナル抗体が最適な条件でコートされた磁気ビーズです。
Dynabeads T-Activator CD3/CD28とは
生体内でのT細胞活性化を模倣
Dynabeads T-Activator CD3/CD28は、生体内での抗原提示細胞からのT細胞活性化を模倣しており、CD3/TCRとCD28への共刺激シグナルを誘導することが可能でさまざまなT細胞(CD4+ T細胞、CD8+ T細胞、ポリクローナルT 細胞、抗原特異的T細胞など)を効率的に活性化させます。
T細胞を活性化するために今まで必要とされていた抗原提示細胞、PHA*などのマイトジェン、フィーダー細胞を使用する必要はありません。
またDynabeadsによる活性化方法は、従来の活性化方法(マイトジェン、ConA、可溶化抗体など)に比べてより生理的条件により近いため結果の一貫性や信頼性の面ではるかに優れており、論文でも数多く使用されております。
* PHA(phytohaemagglutinin)- レクチンの1種で、リンパ球のin vitro刺激に長年使われています。
Dynabeads T-Activator CD3/CD28の原理
抗CD3抗体と抗CD28抗体をビーズ表面に共有結合させた磁気ビーズDynabeadsがTCR/CD3とCD28への共刺激シグナルを送ります。
刺激もしくは増幅後、Dynabeadsはピペッティング操作で簡単に細胞から外すことが可能です。
ビーズは磁石で簡単に除去できるので、機能特性を維持したビーズも抗体もついていないT細胞を得ることができます。細胞は再刺激することも可能です。
Dynabeads T-Activator CD3/CD28でT細胞が活性化・増殖される様子
Dynabeads T-Activatorの特長
特長
- 簡単、すばやく、効率的にT細胞を増殖
- 抗原提示細胞、抗原不要
- 増殖されたT細胞は元のままの抗原特異性、細胞障害性を維持
- マウス・ヒトで共通のプラットフォームで、マウス実験系からヒト実験系への応用が容易
最新のテクノロジーによる重要なアドバンテージ
- コントロール: 刺激の期間や強さを簡単に調節可能
- 効率と使用の簡便さ: フィーダー細胞を使用せずに簡単に14日間で最大3,000倍もの増幅が可能
※ 細胞によって異なります - 信頼性: 従来法にはない高い再現性
- 生理的条件での活性化: CD3/TCRとCD28への共刺激シグナルを誘導
活性化・増幅できるヒトおよびマウス由来細胞
- ナイーブT細胞
- メモリーT細胞
- T細胞クローン
- 制御性T細胞(Treg)
- NKT細胞
- 脾臓細胞(マウス)
データ例
固相化プレートとの比較
CD3/CD28モノクローナル抗体の固相化プレート対Dynabeads T-Activator CD3/CD28における、T細胞の増幅効率を比較したものです。CD3/CD28抗体を固相化したプレートとIL-2で増殖させる従来法に比べ、Dynabeads T-Activator CD3/CD28は効率よくT細胞を増殖させます。
T細胞活性化効率の比較
24時間刺激後に活性化されたT細胞の割合を示しました。Dynabeads T-Activator CD3/CD28は効率よくT細胞を活性化させます。
サイトカイン産生能の比較
Dynabeads T-Activator CD3/CD28では優れたサイトカイン産生能を示します。
DynabeadsでT細胞を活性化・増殖した論文引用
2009 - 2016年に掲載された論文から、DynabeadsでT細胞の活性化・増殖をおこなった方法を比較しました。Dynabeadsを使った論文は年々増加しており、数多くの研究者から支持されていることが分かります。
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