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STEMCELL Technologies STEMdiff STEMdiff Sensory Neuron Differentiation Kit

  • 研究用

STEMdiff™ Sensory Neuron Differentiation Kit(ST-100-0341)は、ヒトiPS細胞由来の神経堤細胞から感覚ニューロン前駆細胞へ分化誘導させる無血清培地です。

STEMdiff™ Sensory Neuron培養系では、以下の手順でヒト固有の機能的な感覚ニューロンをディッシュ内で作製します。
あらかじめ、STEMdiff™ Neural Crest Differentiation Kit(ST-08610)で、多能性幹細胞(PSC)由来の神経堤細胞(neural crest cell; NCC)に分化させます。次に、本品 STEMdiff™ Sensory Neuron Differentiation Kitで、NCCから感覚ニューロン前駆細胞を作製します。続いて、STEMdiff™ Sensory Neuron Maturation Kit(ST-100-0684)で、感覚ニューロン前駆細胞を維持および成熟させます。

以上の結果、BRN3A陽性かつ70%以上TUJ1陽性の細胞が得られます。これらのニューロンは、BrainPhys™(STEMdiff™ Sensory Neuron Maturation Kitに基礎培地として含有)中の生理的グルコースおよび浸透圧条件下で、感覚リガンドおよび温度変化への応答活性を示します。これらの機能性のヒト感覚ニューロン集団は、創薬や痛みの研究アプリケーションに使用できます。

2018/05/14 12:00の製品情報

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本製品は研究目的にのみ使用し、人や動物の医療用・臨床診断用・食品用としては使用しないようにご注意ください。

製品の特長

*STEMdiff™ Sensory Neuron Differentiation Kitは、神経堤細胞から感覚ニューロン前駆細胞へ分化させるキットです。さらに感覚ニューロンへ成熟させるには、STEMdiff™ Sensory Neuron Maturation Kit(ST-100-0684)が必要になります。

STEMdiff™ Sensory Neuron培養系で、ヒトES/iPS細胞由来の機能的な感覚ニューロンを作製

  • 高コストな後根神経節外植片ワークフローの排除により、動物の使用量を削減
  • 複数のヒト人工多能性幹(iPS)細胞株からSTEMdiff™ Neural Crest Differentiation Kit(ST-08610)で作製した神経堤細胞(NCC)中間体を感覚ニューロンに分化
  • 使い勝手のよい簡易な培地仕様で、多能性幹細胞(PSC)由来の感覚ニューロン作製を合理化
  • 神経活動と成熟をサポートするBrainPhys™培地により、生理学的関連性の高い結果を取得

感覚ニューロン作製の流れ

hPSC由来NCCから6日で感覚ニューロン前駆細胞を作製します。感覚ニューロンへの成熟については製品添付文書をご確認ください。

STEMdiff™ Sensory Neuron Culture Systemによる感覚ニューロン作製プロトコル 概要

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データ紹介

さまざまなES/iPS細胞株から感覚ニューロンの分化を促進

100-0341-Fig2.jpg

mTeSR™ Plusで維持培養したヒト多能性幹細胞(hPSC)からSTEMdiff™ Neural Crest Differentiation Kitで形成させた神経堤細胞(NCC)を、STEMdiff™ Sensory Neuron DifferentiationおよびMaturation Kitで感覚ニューロンに分化・成熟させました。
(A) hPSC由来NCCをSTEMdiff™ Motor Neuron Differentiation Kitで6日間培養し、続いてSTEMdiff™ Motor Neuron Maturation Kitで6日間培養させて感覚ニューロンを作製しました。感覚ニューロンには、(B) ニューロンのマーカーであるクラスIII β-チューブリン (TUJ1、赤) とともに、感覚ニューロンのマーカーであるペリフェリン (緑) およびBRN3A (赤) を発現する細胞集団が含まれます。(C) STEMdiff™ Midbrain Neuron DifferentiationおよびMaturation Kitで作製した中脳ニューロンでは、(D) クラスIII β-チューブリン (TUJ1、赤) は発現しますが、ペリフェリン (緑) やBRN3A (赤) は発現していません。核はDAPI (青) で対比染色しました。
ヒトESおよびiPS細胞株をmTeSR™1、TeSR™-E8™、またはmTeSR™ Plusのいずれかで維持培養し、STEMdiff™ Neural Crest Differentiation KitでNCCを形成後、さらにSTEMdiff™ Sensory Neuron Differentiation および Maturation Kitで感覚ニューロンを作製しました。得られた細胞中の (E) BRN3Aおよび (F) クラスIII β-チューブリンを発現する細胞の割合を定量しました。この分化により、クラスIII β-チューブリン (90.3 ± 4.1%、n = 4細胞株、条件あたり3~12 replicates) を発現するBRN3A陽性感覚ニューロン (25.3 ± 6.9%、n=7細胞株、条件あたり3~23 replicates) が形成されました。縦軸の数値は、DAPIで染色した細胞に対する陽性細胞の割合を示しています。

得られた感覚ニューロンは時間とともに自発的なニューロン活動を発達させ、侵害刺激にも反応

sensory_MEA.png

(A) MEAプレート上において mTeSR™ Plusで培養したH1細胞株由来の神経提細胞 (NCC) から、感覚ニューロン (SN) への分化を示す典型的な画像。 NCC を 2 x 105 細胞/cm2 プレーティングし、製品マニュアルに基づいて分化させました。感覚ニューロンは記録電極上に成長しました。(B) 感覚ニューロンへ分化後に平均発火率 (MFR) を評価しました。培養した感覚ニューロンのMFRは時間の経過とともに徐々に増加し、培養7日目の 0.018±0.008 Hzから33日目の2.3±0.4 Hzへ増加しました (n=3)。 (C) 中脳ニューロンおよび感覚ニューロンにおいて、侵害刺激に対するMFR応答を評価しました。培養21日目の感覚ニューロンは、温度上昇に応答してMFRは27±4倍 (n=3) に増加しましたが、37℃に戻すと徐々に減少しました。対照的に、37℃で自発的なニューロン活動を示した培養50日目の中脳ニューロンは、温度上昇してもMFRは増加しませんでした。培養21日目に100 nMのカプサイシンを感覚ニューロンに添加したところ、温度上昇と同様にMERが増加しました(25±3倍に増加、n=3)。

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