注目の製品情報

2024/11/08

「ImmunoCult」　免疫細胞の活性化、増殖、維持、分化

用途別細胞培養

ImmunoCult™（STEMCELL Technologies社）は、目的とする免疫系細胞のin vitroでの最適な活性化、増殖、分化を行うために設計された培地です。
製品を構成する培地、活性剤およびサプリメントを使用することで、T細胞、B細胞、NK細胞、樹状細胞、マクロファージを含む免疫細胞を培養し、信頼性の高い一貫した結果を得ることができます。

ImmunoCultが使用される理由
T細胞用　ImmunoCult
B細胞用　ImmunoCult
NK細胞用　ImmunoCult
樹状細胞用　ImmunoCult
マクロファージ用　ImmunoCult
ImmunoCultの主要文献
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関連製品

ImmunoCultが使用される理由

最適化　高い収量と純度のために最適化された条件下で、免疫細胞を活性化、増殖、分化することができます
一貫性　無血清、および動物性成分フリーの培養条件によって、結果のバラつきを最小化できます
信頼性　望ましい表現型と機能を備えた免疫細胞を、一貫して高い収率で取得可能です
柔軟性　目的に合わせて、培地、活性剤、サプリメントを組み合わせて使用できます

T細胞用　ImmunoCult

T細胞用のImmunoCult 製品は以下の目的のために設計されており、T細胞免疫学の基礎的研究やT細胞工学の臨床的研究を行われている方にお勧めします。

磁気ビーズ、フィーダー細胞、抗原を使用せずに、T細胞を強力に活性化および増殖
無血清、およびゼノフリー（異種成分不含）または動物性成分フリー培地での一貫したT細胞増殖
Th1、Th2、Treg細胞の分化

用途	動物種	製品	概要	特長
T細胞の活性化・増殖	ヒト	ImmunoCult Human CD3/CD28 T Cell Activator （ST-10971, 10991） ImmunoCult Human CD3/CD28/CD2 T Cell Activator （ST-10970, 10990）	・磁気ビーズやフィーダー細胞の非存在下で、T細胞表面上のCD3と共刺激分子を認識し架橋する可溶性の抗体複合体・ImmunoCult-XF T Cell Expansion Medium、または他のヒトT細胞培養用培地と組み合わせて使用	・磁気ビーズ、フィーダー細胞、抗原を使用せずに、ヒトT細胞を強力に活性化および増殖・T細胞の高い生存率を維持する穏やかな活性化刺激・フィルター滅菌済みの高度に安定な可溶性試薬
T細胞の活性化・増殖	マウス	ImmunoCult Mouse T cell Activator Kit (ST-100-1572)	・磁気ビーズやフィーダー細胞の非存在下で、T細胞表面上のCD3と共刺激分子を認識し架橋する可溶性の抗体複合体・ImmunoCult-XF T Cell Expansion Medium、または他の細胞培養用培地と組み合わせて使用	・磁気ビーズ、フィーダー細胞、抗原を使用せずに、マウスT細胞を強力に活性化および増殖・T細胞の高い生存率を維持する穏やかな活性化刺激・フィルター滅菌済みの高度に安定な可溶性試薬
T細胞の増殖	ヒト	ImmunoCult-XF T Cell Expansion Medium （ST-10981） ImmunoCult-XF （ST-100-0956, cGMP製造品）	・末梢血から分離されたT細胞のin vitro培養、増殖に最適化された無血清・ゼノフリー培地・ImmunoCult T Cell Activatorと組み合わせることで、ビーズフリーのT細胞活性化が可能	・血清の添加は不要・血清含有培地と同等レベルで強力にT細胞増殖をサポ―ト・増殖後も培養開始時と同様のCD4+/CD8+細胞比を維持・増殖後のT細胞はIFN-γ、IL-4などのサイトカインを産生
ヘルパーT細胞サブセットへの分化	ヒト	ImmunoCult Human Th1 Cell Differentiation Supplement （ST-10973） ImmunoCult Human Th2 Cell Differentiation Supplement （ST-10975） ImmunoCult Human Treg Cell Differentiation Supplement （ST-10977）	・末梢血由来のナイーブCD4+ T細胞のTh1、Th2、Treg細胞への強力な活性化、増殖、分化を促進するサプリメント・ヒトサイトカインおよびブロッキング抗体を含有	・ヘルパーT細胞分化誘導のための組成・ImmunoCult-XF T Cell Expansion Mediumとの使用に最適化・他社の分化キットより大幅に高いレベルのメモリーT細胞・50倍濃縮液を解凍、混合して培地に直接加えるだけ
ヘルパーT細胞サブセットへの分化	マウス	ImmunoCult Mouse Th1 Differentiation Supplement （ST-10953） ImmunoCult Mouse Th2 Differentiation Supplement （ST-10955） ImmunoCult Mouse Treg Differentiation Supplement （ST-10957）	・ナイーブCD4+ T細胞のTh1、Th2、Treg細胞への分化を促進するサプリメント・サイトカインおよびブロッキング抗体を含有	・C57BL/6マウス脾臓由来のナイーブCD4+ T細胞からのTh1、Th2、Treg 細胞誘導に最適化・100倍濃縮液を解凍、混合して培地に直接加えるだけ

ImmunoCult T Cell製品の詳細

文献については、本稿下部の「ImmunoCultの主要文献」よりご覧ください。
ImmunoCult Human T Cell
ImmunoCult Human T Cell学会発表ポスター
 ImmunoCultによるヒトT細胞の増殖　研究者の声【7】
ImmunoCult Mouse T Cell

T細胞免疫療法への展開

現在、ImmunoCultを含むSTEMCELL Technologies社製品は、日本国内においてすべて研究用として取り扱っております。今後、商業規模の細胞療法用生産向けにImmunoCultを含むT細胞試薬を提供するため、臨床応用におけるT細胞の分離、活性化、培養のためのSTEMCELL Technologies社T細胞試薬のcGMPグレードバージョン販売を開始しております。
cGMP製造 ImmunoCult-XF培地のご紹介（STEMCELL Technologies社フライヤー）

細胞療法の研究に関する技術情報

CAR（キメラ抗原受容体）-T細胞の単離・活性化・増殖
 ヒトT細胞増殖プロトコールの最適化：増殖初期での細胞希釈の効果
 ImmunoCult, EasySep Release 製品紹介（T細胞治療研究向け）

Treg suppression assay (制御性T細胞抑制アッセイ)

Treg suppression assayは、制御性T細胞（Treg）が他の免疫細胞、特にエフェクターT細胞に対してどれだけ免疫抑制機能を発揮するかを評価する実験法です。このアッセイにより、Tregの機能的な抑制能を評価でき、免疫療法の研究や免疫抑制のメカニズムの解明に役立ちます。

STEMCELL Technologies社では本アッセイをサポートするヒト用及びマウス用の検証済みのプロトコルがございます。ご興味の方は弊社にお問い合わせください。

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B細胞用　ImmunoCult

B細胞用のImmunoCult製品は、血清、フィーダー細胞、特殊な培養プレートを使用せずにヒト末梢血またはマウス脾臓のB細胞を増殖することができます。

用途	動物種	製品	概要	特長
B細胞の増殖、成熟化	ヒト	ImmunoCult Human B Cell Expansion Kit （ST-100-0645）	・B細胞の一貫した活性化と増殖、および形質細胞への成熟のための、培地とサプリメントを含むキット（それぞれ個別購入も可能）・B細胞を1週間以内の培養で回収し、そのまま下流アプリケーションに使用可能	・高い収量と純度のB細胞を取得できるよう最適化された培養条件・無血清、動物性成分フリーの組成によりバラつきを最小化・フィーダー細胞や特殊な培養プレートは不使用
B細胞の増殖、成熟化	マウス	ImmunoCult Mouse B Cell Expansion Kit （ST-100-1003）	・B細胞の一貫した活性化と増殖、および形質細胞への成熟のための、培地とサプリメントを含むキット・B細胞を6~9日間の培養で回収し、そのまま下流アプリケーションに使用可能	・高収量のB細胞を取得できるよう最適化された培養条件・血清、フィーダー細胞、特殊な培養プレートは不使用

ImmunoCult B Cell製品の詳細

ImmunoCult Human B Cell Expansion Kit
ImmunoCult Mouse B Cell Expansion Kit

NK細胞用　ImmunoCult

NK細胞用のImmunoCult製品は、血清やフィーダー細胞を使用せずにヒトNK細胞を一貫して増殖することができます。

用途	動物種	製品	概要	特長
NK細胞の増殖	ヒト	ImmunoCult NK Cell Expansion Kit （ST-100-0711）	・NK細胞増殖用の培地、サプリメント、基質を含むキット（それぞれ個別購入も可能）・NK細胞を14日間の培養で回収し、そのまま下流アプリケーションに使用可能	・高い収量と純度のNK細胞を取得できるよう最適化された培養条件・血清やフィーダー細胞は不使用・機能性で細胞傷害活性のあるNK細胞が得られる

ImmunoCult NK Cell製品の詳細

ImmunoCult NK Cell Expansion Kit

樹状細胞用　ImmunoCult

樹状細胞（DC）用のImmunoCult製品は、単離された単球からの成熟DC作製のために設計されており、DCに関する研究の合理化を助けます。

用途	動物種	製品	概要	特長
DCの培養、分化、成熟	ヒト	ImmunoCult-ACF Dendritic Cell Medium （ST-10986, ST-10987）	・単球のin vitro培養、およびDCへの分化に最適化された動物性成分フリー(ACF)の無血清培地・ImmunoCult DC Supplementsと組み合わせて使用可能	・血清の添加は不要・DCの分化と成熟をサポート・単独で、または分化成熟用サプリメントとの組み合わせで使用可能
単球から未成熟DCへの分化	ヒト	ImmunoCult-ACF Dendritic Cell Differentiation Supplement （ST-10988）	・単球から未成熟DCへの分化をサポートする動物性成分フリー(ACF)のサプリメント・組み換えヒトサイトカインを含有	・標準化および最適化されたDefinedな組成・単球から未成熟DCへの一貫した分化を促進・培地に加えるだけですぐ使える
未成熟DCから成熟DCへの成熟	ヒト	ImmunoCult Dendritic Cell Maturation Supplement （ST-10989）	・未成熟DCの成熟をサポートするよう配合されたサプリメント	・未成熟DCの成熟を誘導・最適化され、すぐに使える組成・高収量の成熟DCが得られる・成熟DCはサイトカインを産生し、T細胞増殖を誘導可能

ImmunoCult DC製品の詳細

ヒト単球から効率的に成熟樹状細胞（mDC）を回収
 ImmunoCult Dendritic Cell

マクロファージ用　ImmunoCult

マクロファージ用のImmunoCult製品は、単離された単球からのM1またはM2マクロファージ分化のために設計されており、マクロファージに関する研究の合理化を助けます。

用途	動物種	製品	概要	特長
マクロファージの培養、分化	ヒト	ImmunoCult-SF Macrophage Medium （ST-10961）	・単球のin vitro培養、およびマクロファージへの分化に最適化された無血清培地・適切なサイトカインや刺激と組み合わせることで、M1およびM2aマクロファージへの分化が可能	・血清の添加は不要・マクロファージ分化を強力にサポート・望ましい表現型と機能を持つ高収量のマクロファージを得られる・わずか6日でM1またはM2マクロファージを回収可能

ImmunoCult Macrophage製品の詳細

ヒト単球から効率的にM1/M2aマクロファージへ分化
 ImmunoCult-SF Macrophage

ImmunoCultの主要文献

ImmunoCult Human CD3/CD28 T Cell Activator

R. Gao et al. (2020) Competition between PAF1 and MLL1/COMPASS confers the opposing function of LEDGF/p75 in HIV latency and proviral reactivation. Science advances 6(20)
M. Trapecar et al. (2020) Gut-Liver Physiomimetics Reveal Paradoxical Modulation of IBD-Related Inflammation by Short-Chain Fatty Acids. Cell systems 10(3):223-239
M. K. Schwinn et al. (2020) A Simple and Scalable Strategy for Analysis of Endogenous Protein Dynamics. Scientific reports 10(1):8953
M. Cerezo et al. (2018) Translational control of tumor immune escape via the eIF4F-STAT1-PD-L1 axis in melanoma. Nature Med 24(12):1877-1886
C.-W. Li et al. (2018) Eradication of Triple-Negative Breast Cancer Cells by Targeting Glycosylated PD-L1. Cancer Cell 33(2):187-201

ImmunoCult Human CD3/CD28/CD2 T Cell Activator

M. Asare-Werehene et al. (2020) Plasma Gelsolin Inhibits CD8+ T-cell Function and Regulates Glutathione Production to Confer Chemoresistance in Ovarian Cancer. Cancer research 80(18):3959-3971
R. Gao et al. (2020) Competition between PAF1 and MLL1/COMPASS confers the opposing function of LEDGF/p75 in HIV latency and proviral reactivation. Science advances 6(20)
F. Muhammad et al. (2019) PD-1+ melanocortin receptor dependent-Treg cells prevent autoimmune disease. Scientific reports 9(1):16941
A. H. Mandarano et al. (2019) Myalgic encephalomyelitis/chronic fatigue syndrome patients exhibit altered T cell metabolism and cytokine associations. The Journal of clinical investigation 130(3):1491-1505
Grö et al. (2016) LFA-1 integrin antibodies inhibit leukocyte α4β1-mediated adhesion by intracellular signaling. Blood 128(9):1270-81

ImmunoCult-XF T Cell Expansion Medium

M. Asare-Werehene et al. (2020) Plasma Gelsolin Inhibits CD8+ T-cell Function and Regulates Glutathione Production to Confer Chemoresistance in Ovarian Cancer. Cancer research 80(18):3959-3971
M. Smalley et al. (2020) Nano-Engineered Disruption of Heat shock protein 90 (Hsp90) Targets Drug-Induced Resistance and Relieves Natural Killer Cell Suppression in Breast Cancer. Cancer research
A. J. Walsh et al. (2021) Classification of T-cell activation via autofluorescence lifetime imaging. Nature biomedical engineering 5(1):77-88
S. N. Quayle et al. (2020) CUE-101, a Novel E7-pHLA-IL2-Fc Fusion Protein, Enhances Tumor Antigen-Specific T-Cell Activation for the Treatment of HPV16-Driven Malignancies. Clinical cancer research 26(8):1953-1964.
J. Min et al. (2019) Heterogeneity and dynamics of active Kras-induced dysplastic lineages from mouse corpus stomach. Nature communications 10(1):5549.
M. Cerezo et al. (2018) Translational control of tumor immune escape via the eIF4F-STAT1-PD-L1 axis in melanoma. Nature Med 24(12):1877-1886
J. R. James (2018) Tuning ITAM multiplicity on T cell receptors can control potency and selectivity to ligand density. Sci Signal 11(531)